泉路
何時も此の世を生く人は唯独り
転び転び彼の世を目指し生く
夢も何時かは過ぎ去りし日に捨てて
膝を摩り亦此の世を歩き生く
旋風捲かれて消えた
彼の念いもう説けぬ様に
幽かな息の根繰返し過ぎる道
彼の世も知らない人
不意に涙が毀れて頭振れば
別の物語を自分に見る許り
こたえない人の火照りにも中てられて
此の世を真直ぐ歩く事出来ない
向い風に息添え吐けず
彼の世添え逝けず此の世に縋る
狂おし生く人口を噤み逝く人
彼の世も知らない人
本歌
さだまさし
「遍路」